私の頭の中の何か.bak

備忘録のようなもののようなもの

転職2年目で実質的な減給になった話

どうも。
お疲れ様です。
お勤めご苦労様です。
今回はお金の話です。
クソ真面目な話です。
知らなかったら割と損するかもしれません。
なんと○○がついて1万円!とかではないです。
いろいろ難しい言葉も出てくるけど、特に若い人には広く知って欲しい。
俺もまだ26だしこの件に関して熟知してるとは思わないけど、
軽く調べて話しただけでこれだけのことが書けるんだからホントに知って欲しい。
住民税キツいよ〜とか言ってる場合じゃなくなるから。

とりあえずまず言葉の説明から。

標準報酬月額とは

標準報酬月額は給与明細にたぶん書いてある。
うちの給与明細には欄があった。
健康保険と厚生年金保険用の標準報酬月額があるっぽいから、欄が1個か2個あると思う。
んで、大体の人はたぶん6桁円だと思う。

なんぞそれ?ってのを言うと、
月々の総支給の平均を取って、毎月いくらもらってるんだねって決めて、
じゃあ毎月の健康保険料と厚生年金保険料はいくらねって決めるやつ。
これが高いとまぁ老後の年金が増えるみたいな話らしいけど、
今現在20代30代の人間が貰えるのか?みたいなとこはある。
それはさておき。

標準報酬月額には2種類の査定方法がある。
定時決定随時決定の2つ。
これについても説明しておく。

定時決定

定時決定は毎年4〜6月の3ヶ月間が査定対象になる。
4〜6月の総支給の平均を標準報酬月額の等級と照らし合わせて、
等級に基づいた標準報酬月額が決まる。

例えば、
4月25万、5月20万、6月30万の総支給なら平均は25万。
等級は26万の等級に分類されるので標準報酬月額は26万になる。

ここで注意するのは「総支給」であること。
総支給ってのはまぁわかると思うけど、

  • 控除前の額。
  • 時間外勤務手当や他の手当も入る。
  • 通勤手当も勿論入る。
    ただし、通勤手当は半年分一括支給なら半分、
    1年分一括支給なら1/4 にして計上される。

なので、4〜6月がめちゃくちゃ忙しくて残業しまくるとそれが通常と思われるから、
総時間外勤務時間5時間とかの暇な時期だと手痛い控除になったりする。

随時決定

これは定時決定と違ってこの月〜この月ってのはない。
固定賃金に変動があった月の翌月から3ヶ月が査定対象になる。
例えば

  • 4月に昇給したなら5〜7月
  • 9月に引っ越して10月からの定期代が変わったなら11〜1月

ってな具合。
固定賃金の変動が対象だから、
時間外勤務手当とか外出時の別途支給の交通費とか、
そういう変動的な賃金は対象外。
まぁ大体は基本給と通勤手当くらいが対象だと思う。
ちなみに、随時決定はクセもので、

  • 等級が下がることは無い。
  • 定時決定よりも随時決定が優先的に適用される。
  • 現在の等級と比較し、2等級以上の差異があった場合に等級を変更。

つまり、国内では年収の中央値が300万円とか前に聞いたから、
総支給が20~30万円クラスの大体の人たちは2万円ごとに1等級変わるので、
総支給の平均が4万円上がる/下がると変わる。
ただ、随時決定では下がることはないため、
4万円以上上がった場合に等級が上がるのみ、となる。

一応適当な認識だとアレだから適当にぐぐったリンク載せておきます。
詳しくは自分でも調べて欲しい。
サラリーマンなら知っておきたい標準報酬月額とは? | Money Lifehack
平成30年度保険料額表(平成30年4月分から) | 健康保険ガイド | 全国健康保険協会

さて、それでは何があったのを書く。
特に出向で外出て働いてる人とか、社会人2年目3年目みたいな人はしっかり読んで欲しい。

何が起こったのか

結論から言うと、
標準報酬月額の査定対象とするべきでは無いものが給与として振り込まれ、
その結果随時決定の査定対象になってしまった。
しかし、法律的には問題なし、という状況。

順を追って説明する。

  1. 2018年4月
    定時決定による査定が開始する。
    これは前述通り6月まで行われる。
  2. 同じく2018年4月。
    定時昇給で基本給が増える。
    これにより、5月からの随時決定の査定が確定する。
  3. 2018年5月。
    随時決定による査定が開始する。
    3ヶ月間なので7月までが査定対象。
  4. 2018年6月。
    定時決定の査定が終了。
    4・5月の残業が多かったため、2等級上昇。
  5. 鍵となる2018年7月。
    常駐先の会社の業績が良かったため、常駐先の会社から賞与が出る。
    しかし、これを自社からは社内規程就業規則に則り、給与として支給。
    また、6月も残業が多かったため、
    随時決定の査定対象3ヶ月全て残業が多い月になってしまう。
  6. 発覚した2018年10月。
    随時決定の査定が適用され、更に2等級、つまり前年より4等級上昇。
    結果、昇給額 < 控除額差額となる。
    後述の通りミスはあったものの、
    常駐先からの賞与を給与として支給すること自体は
    法的にも社内規定就業規則的にも問題なしということで、
    会社からの対応はなし。実質的な減給となる。

なぜ発覚したのか

実は本当は定時決定の適用は9月に適用される。
また、このタイミングでの随時決定も9月に適用されるっぽい。
つまり、10月からの適用では遅かった。
すると、会社の経理は「調整控除額」として、
本来9月に控除するはずだった額と実際に9月に控除した額の差額を10月の給与から差し引いた。
しかし、通知が僕の元には何も来なかった。
まぁ事が事なので予め言われていたとしても問題になってたろうけど。
そんな話を10月の下旬に担当営業と雑談混じりに打ち合わせていた時にこぼしたところ、
(うちの給与は中旬に支給される。)
担当営業から「俺はそんなもの引かれたことねぇぞ…?なんだそれ…?」と回答。
(担当営業は勤続10年以上のベテラン)
持ち帰って確認してもらうことに。

すると、翌日に電話で回答がきた。
「10月からの適用になったのは経理のミス。
ただ、どちらにせよ等級が4等級もいきなり上がってるのはおかしいから、追って調査する。」
とのこと。

結果、前述の通り、
本来賞与として支給すべきものを給与として計上したため、7月の随時決定の査定対象となり、
結果、4等級も上がるような状態になった。

それからどしたの

ちなみにそのあといろいろ計算してみると、
賞与分を減らして平均額を出すと前年から2等級上昇で済んだ。
なぜなら、
定時決定で2等級上昇後、
随時決定で1等級上昇するが、
随時決定は2等級以上の差異がないと変更されないから。
あるいは、もっと早くにこれを知っていて、
3~6月の残業時間を極力抑えていたらトータル1等級上昇で済んだかもしれない。
まぁでもそんなこと教えてくれないのがこの社会。
知らねぇよwって言いたくなるよなほんと。

その事が判明したあと、
総務・経理のリーダーと担当営業を交えて状況説明とミスの謝罪、
今後の対応と、不明点の質疑応答をした。
結局は「常駐先からの賞与を給与として支給するのは
法的に問題ないため、訴えられたとしても会社が勝つ。
そして、社内規程就業規則としても今まで通りの処理をしていて問題なかったため、
その点はミスではない。」
そして、
「仮に何か手当を出すことになるとしても、
さらに上の役員会等での話し合いの結果になるため、この場では回答できない。」
とのこと。

まぁ、その後上に上げたらしいけど特にリアクションも来てないし、
担当営業からも話が来ないから、十中八九対応なしなんだろうなという感じ。

無論、恒久対策として今後は賞与枠として計上することを確約してはくれたものの、
残念ながら僕に対しての対応はなし。

ちなみに一応総務省?から通知が出ているらしく、
2019年1月からは変えていきなさいという風にはなっているらしい。
というのも、これを逆手に取れば、
わざと通勤手当やこういった手当の支給をずらせば意図的に控除額の増減が可能になってしまう。
それはやっちゃいかんでしょってことらしい。
まぁ法的に縛れよwって言ってしまえばそれまでだし、
SE系の人からすれば、
なんでそのパターンがあること考えなかったの?
マトリックス作れば勝手に出てくるよね?
ってなるんだけどさ。
その点は担当営業の人も
「その点を考えなかったの?って言われたらすまんとしか言えないんだけどね・・・」
って言ってて、あぁ・・・って気持ちになった。

結局

詰まるところ、
11月・12月の給与、あるいは12月にあるであろう賞与に手当がなかったり、
色つけるじゃないけど、増額してたりしなかったらほんとになんもなし。
1年間その手取りで頑張ってねってなるので真面目に転職考えるレベルの事案に発展してるって話。

伝えておきたいこと

要はこれって、
派遣会社やIT会社の正社員で、会社から派遣・出向して働いてる人達は普通にありえる話で。
正社員ならまぁ基本的に定時昇給が発生するから大体の人は4月に昇給するだろうし、
出向先の羽振りがよければそういう手当が支給されることもある。
そうなれば今回と同じことが起きる可能性は十分にありえる。
ほんとに気をつけて欲しい。
自身の生活に直結する話だからマジで今のうちにしっかり自分でも調べて、
ちゃんと自分の勤めてる会社の就業規則か給与の計算方法確認した方がいい。
うちの出向先はホントに業績いいと7万とか派遣にばら撒くらしいから
そんなのが査定対象に入ったら確実に1〜2等級上がるし。

というわけで、
ちょっとあまりにもモチベ下がるし
本気で会社に不信感抱くレベルのお金にまつわる大事なところだったので、
今回の一件をまとめてみた。
他にも不幸な人ができないようにという注意喚起も含めた話でした。
みなさんも気をつけて。